The Skeletal Jesters' Silly Ditties

骨の荒野で白骨の道化師が歌う

イーサノートの物語集

『イーサノートの物語集』は、他の書物と大きく異なるインターフェースを持つ、特殊な本である。

この本を右クリックすると、いくつかの物語のタイトルが表示され、選択するとインゲームブラウザが開いて、かつて公式ページに掲載されたロアストーリーが表示される。
残念ながら、そこで開くのは英語版のページだが、ほとんどは公式に日本語訳されている。

設定上、この物語はEQ2の現在から見て古代、ヒューマン系種族のカラナ平原進出初期(つまりコンバイン帝国より昔と推測される)の吟遊詩人Eylee Zephyrswellが、仲間たちの冒険を書いた作品である。
拡張「シャドウ・オデッセイ」では、虚無のノーラス侵攻と戦うプレイヤーキャラクターたちが、はるか過去に同じ敵と戦ったイーサノートの冒険者たちの物語のその後を知り、過去の物語と現在が交錯する展開をたどる。

ここでは、読者が日本語版の各記事を探す手間を省くため、各記事へのリンクを掲載する。
当時の掲載順ではなく、『イーサノートの物語集』の目次順とした。
また、この時期、他に数編のロアが掲載されているが、目次にないものは除いた。

『悲しみの嵐 2』は、この『イーサノートの物語集』と、拡張「シャドウ・オデッセイ」の背景設定を理解する上でも重要なパートであるにも関わらず、そして1は翻訳されているにも関わらず、今日に至るまで公式に翻訳されていない。
また、公開順で最後にあたる『竜の嵐』は、全編が翻訳されていない。

 

『悲しみの嵐 2』あらすじ

Bayleは家で着替え、ベッドで眠っていた妻Danariaと話をする。妻の父は二人の結婚に反対しており、今でも間柄は良くない。Bayleの、成果を皆に認められたい気持ちの裏には、彼らを見返してやりたい思いもあった。

急いで家を出たBayleは、長老たちに杖を披露する。

長老たちは皆、かつては北方の部族で高い地位にあったものの、今は古い部族の名を捨て、新しい「ヒューマン」を自称する共同体を構築すべく努力している。

その一人Urthと、Bayleは話をする。水棲種族の遺跡を発見したこと、杖を入手した後、遺跡が崩れたことを説明する。ともあれ、Bayleは価値ある宝物を村へ持ち帰ったのだと。

長老たちはその杖に価値があることを疑い、その杖で実際何ができるのかと問いかける。

焦るBayleが杖の模様を拭った時、異変が起きる。杖は光を放ち、虚無へのポータルが開く。虚無の生物が出現して住民たちを攻撃し始める。老狩人Graycatは怪物に立ち向かい、相打ちとなる。GraycatはBayleに「国中がお前の名前を知るだろう」と最後の言葉を残して息絶える。

怪物たちは突然消滅する。この事件で6人の村人が死に、多くの負傷者が出た。

UrthはBayleに告げる。「お前が我々にもたらしたのは死と悲しみだけだ。それを持って、お前の不運と共に、どこか遠くに行くがいい」

BayleはDanariaとも別れ、杖を破壊することを目的に、旅に出たのだった。